日記 猫の足音

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2004年03月24日

夜明けのハーメルンの笛吹

私は夜更かしである。
夜行性動物のように夜中に起きていることが多い。
そんな生活で困るのがゴミの日だ。
たいてい寝る前に出す。
就寝時間が早朝と呼ばれる時間だから、
ただ一番乗りに出しているだけかもしれない。
まだ朝日が昇る前に行くときはちょっと恐い。

しかし、いつの頃からだったか、
猫がゴミ捨てに同行するようになった。
うちの猫も近所の飼い猫も野良猫も、
夜中に外に出ている猫たちが次から次からついてくる。
多いときは5匹くらい。

猫たちはゴミを荒らすわけではない。
ついてくるとおやつを貰えるわけでもない。
何のメリットもないはずなのだ。

コゲ(愛猫♀)は一番についてくる。
ぴたっと寄り添うように速度を合わせて。
途中でよその家の垣根に入り
ちょっとだけ近道をするが、
ゴミ捨て場の角でまたひょっこり顔を出す。
他の猫たちも皆、小走りについてくる。
私がゴミを置いている間は、
それぞれ地面に転がったりして待つ。

そして家方向に歩き出すとまた、
皆いっせいにぞろぞろとついてくる。
ゴミが多いときに2往復すると、
やはり猫たちも2往復する。

近所の牛乳会社の倉庫の人は朝が早い。
この光景を見られるとちょっと恥ずかしい。
きっと猫を操るハーメルンの笛吹みたいに
見えると思うから。
中世のヨーロッパだったら、
魔女の疑いがかけられるかもしれない。

でもついてくるのは家の前までで、
家が見えると各自追いかけっこや毛繕いなど、
いつもの行動に戻る。
ようするに猫たちは暇なのだ。

投稿者 mamiko : 03:46