日記 猫の足音

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2004年03月22日

目薬

祖母が嬉しそうに私に報告。
テレビでペンギン水族館についての
番組を観たのだそうだ。
私はいつの頃からか、
ペンギンにとても親しみを持っている。
ペンギングッズもかなり収集した。
祖母はそんな孫の影響で、
ペンギンの出てくる番組を
何となく観るようになってしまったのだ。

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長崎のペンギン水族館は
日本一多くの種類が飼育されている。
長寿にかけてはなんと世界一で、
キングペンギンのぎん吉君(写真)は、
飼育期間が39年9ヶ月(2002年没)という
すごい長生きをした。
しかも南氷洋で捕獲されて日本に来たので、
もっと長生きだったかもしれない。
平均寿命が20年なので、その倍である!

「ペンギンがね、白内障なんだって」
長寿のペンギンが多くいるので、
いろいろ老人的な病気も人間並みなのだ。
そう伝える祖母も立派な白内障だ。
「それで、飼育係の人が目薬をさしてあげるのよ」
南極では温暖化の影響でだんだん仲間が
減っているというのに、
日本の長寿ペンギンはぬくぬくと(?)、
目薬をさしてもらっているのだ。
ペンギンは嫌がりもせずに、
飼育係に顔を差し出すようにしていたそうだ。
すごい信頼関係だ。

そして、祖母の話はさらに続く。
「それがね、その目薬が私のと同じだったのよ!!」
嬉しそうにそわそわ話してくれた理由がわかった。
祖母の目薬は2種類あって、
一つさしてから5分間置いて、
またもう一つのをさす。
いつも面倒くさがっているあの目薬だ。

ペンギン爺さんやペンギン婆さんも
そうやって老齢社会を暮らしているのだ。
数十年後、ペンギンと私が向かい合って、
「お互い大変だねぇ」
とか語らう日が来るのかもしれない。

投稿者 mamiko : 03:42