日記 猫の足音

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2004年06月29日

達成感

締め切り日は、昨日だった。
しかし当日の朝には、
まだ最後のリノリウム(版木)を彫っていた。
夜の10時、仕上げたばかりの絵をバイク便に託し、
とうとう仕事終了。

短期間で大きな版画6枚。
刷り作業と着彩作業もあるので、
一日1枚ずつ彫らなければならなかった。
普段なら1枚彫るのに2〜3日はかかる。
こんなペースで版画を制作したことは今まで無い。
毎日カレンダーを睨みながら、
「本当にこれが終わる日が来るの?」と自分に訊く。
これはもう体力勝負。
途中で右腕が悲鳴を上げ、湿布を貼った。
中指には彫刻刀ダコ。
左手も版木をずっと押さえているため、
右よりも更に肩が凝る。
最後の方では左肩ビリビリとしびれだした。
少し前に「私の外付けエンジン」と称したドリンク剤は、
足りなくなって数本買い足した。
あんなに毎日飲んでいたのに、歯茎に口内炎が出来た。
ドリンク剤に多く含まれているビタミンB群は、
いったいどこへ…?

期待していたアドレナリンの分泌は、
5日目くらいに来たようだった。
その頃はちょっと楽しかった。
しかしそれを通り越し、
締め切り前日にもまだ終わっておらず、
ちょっと悲しくなって涙ぐんだ。
過労死したらどうしようかと不安になった。

でも終わった。
我ながらよく頑張った。
隣に住む父が仕事で5日間程マレーシアに行っていたが、
私はその間に近所のコンビニに一度行っただけだった。
それ以外は外出していない。
私がテレビを見られない間にサッカーユーロ2004は、
スペインもイタリアもドイツもクロアチアも
スウェーデンもデンマークも敗退してしまった。
サッカーの大会では、
当たり前だが優勝チームしか笑って終われない。
3位決定戦があると3位チームだけはにこやかに終われるが、
それ以外は悲しみのどん底みたいな顔をして敗退してゆく。
特に準優勝のチームは可哀想だ。

私は大仕事を終える度、
とてつもない達成感を味わい、
毎回優勝したみたいな気分になれる。
(写真は制作した版画の一枚)

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投稿者 mamiko : 00:07